野菜を生のまま冷凍してはいけないのは何故?
これから春になってくると春物野菜が出回ってきますね。
春物野菜は瑞々しくてやわらかくて、おいいいので大好きです。
自家菜園で野菜を作っているかたもおられるでしょうね。
私も少しだけ自家菜園をしていた事があります。
野菜はほんの少しだけ作ったつもりでも、一気に成長するので、とても自分たちだけでは食べきれませんでした。
そんなときは、近所におすそ分けとして配ったりしていたのですが、いつも、「野菜も冷凍できたらいいのにな~」と思っていました。
試しに生の野菜を冷凍してみたこともありますが、解凍すると水分でべちょべちょ、これを料理すると中がスカスカで、まずくてとても食べれたものではありませんでした。
生のままの野菜ではなくて、例えばほうれん草をさっと茹でてから冷凍すれば、解凍した後、ちゃんと料理に使えるのに、どうして生のまま冷凍すると駄目なんでしょうか?
それは、野菜の「細胞膜」によるものだということがわかりました。
野菜のの細胞は、細胞質が液胞を囲み、さらにその周囲を細胞膜が覆っている構造をしています。
野菜を冷凍すると、液胞の水分が凍るのですが、液胞の水分が凍って氷の結晶になると、氷の結晶が細胞膜を破ってしまいます。
細胞膜はとても薄くて弱いので、氷の結晶で簡単に破れてしまうのです。
冷凍した野菜を解凍すると、破れた細胞膜から水分が外へ流れ出してしまうので、水分でびちょびちょになってしまうのです。
そして野菜の内部には、液胞の水分が残っていなくなるので、野菜本体はスカスカの状態で美味しくないのです。
野菜を一度茹でてしまうと、茹でることによって野菜の細胞が壊された状態になるので、この状態で冷凍すれば、解凍した時に水分が外へ流れ出すということもなくなるのです。
理由がわかれば、生の野菜をそのまま冷凍してはいけないことがよくわかりますね。